| 開催日時: | 平成24年11月13日(火曜日)9時〜18時 |
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| 見学先: | 1.株式会社エフピコ 中部リサイクル工場 2.住友大阪セメント株式会社 岐阜工場 |
| 参加者: | 39名 |
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1.株式会社エフピコ 中部リサイクル工場 <岐阜県安八郡>
ポリスチレン製簡易食品容器製造及びそのリサイクル
【概説】
同社はスーパーマーケットや食料品店などで使われる「簡易食品容器」のトップメーカーとして、世界で初めて、回収された使用済み発泡スチロール食品トレーを原料のペレットにもどし、またトレーを作る「循環リサイクル」を始め、消費者の環境を意識した商品選択、企業の環境改善努力による、持続可能な社会の形成に向けて積極的に活動しています。今回は、選別されたトレーが、各処理工程を経てペレットになるまでを見学させて頂きました。
【見学内容】
はじめに、会社概要、循環リサイクルの取り組みの経緯、その取り組みに伴う課題、その課題への対処についてご紹介頂きました。トレーを回収し、トレーを作る『トレーtoトレー』やペットボトル材からトレーを作る『ボトル to トレー』等についても理解することができました。また、分別作業に対する能力の高さから、障がい者の方の雇用を積極的にすすめられ、また、自立への援助をしておられる旨についてもご説明頂きました。選別が困難とされていた透明容器については、近赤外線を利用して、素材ごとにリサイクルする方法を開発されたとのことで、同社のリサイクルに対する熱意を感じました。また、環境と業績も両立させるため、原料やリサイクル工程における処理水の再利用や自社物流の推進によりコストの削減にも取り組んでおられる旨、ご説明頂きました。
その後、工場に行き、実際に回収されたトレーが選別、1次破砕、洗浄、脱水、2次破砕、溶融・押出の処理を経てペレットになるまでを見学させて頂きました。トレーの回収をしている企業は多数ありますが、これだけの量のトレーやペットボトルをトレーにリサイクルしている企業は同社だけとのことで、今回、我々は非常に貴重な体験をさせて頂きました。
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2.住友大阪セメント株式会社 岐阜工場 <岐阜県本巣市>
廃油〜汚泥、土壌等々多岐にわたるセメントリサイクル
【概説】
同社はセメント製造のトップメーカーとして、セメント製造プロセスを利用して、廃棄物をセメント原燃料の一部としてリサイクルすることにより「循環型社会」の構築に大きく貢献しています。今回はセメントの製造方法や製造工程における産業廃棄物の利用方法をご紹介頂き、セメント製造、産業廃棄物処理工程の施設を見学させて頂きました。
【見学内容】
はじめに、会社概要、セメントの製造方法における産業廃棄物の利用方法及び環境への取り組みについてご紹介頂きました。環境保全については下流域や用水の環境を守るための取組み、緑化の推進、粉じん、騒音及びCO2削減への配慮を継続してこられた旨ご説明頂きました。
同工場ではセメントの品質維持と安全供給に努められながら、主に中京地区にセメントを供給しておられる一方、愛知県、岐阜県から廃棄物・副産物を搬入されており、中京地区の“ものづくり”を動脈産業と静脈産業の両面の社会的責務を果たしておられる旨、ご説明頂きました。また、東日本大震災の災害廃棄物の処理においてセメント業界の果たした役割についてもご説明頂き、その重要性を認識いたしました。
その後、同工場のセメント製造、産業廃棄物処理工程の施設及び中央操作室等をご案内頂きました。
また当工場のシンボルとなっているタワーの上階部にエレベータで登り、地上よりかなり高い位置からの景色を見せて頂きました。同工場の視察を通して循環型社会におけるセメント工場の重要性をあらためて認識いたしました。
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なお、工場見学中に参加者の方より質問のありました「セメント製造における廃棄物取り込み品目」につきまして住友大阪セメント株式会社殿より資料を作成頂きましたので下記に掲載させて頂きます。

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