交流会

2019愛知環境賞表彰式実施報告
「SDGsの目標達成アクションへ向けて」

【はじめに】

EPOCでは、愛知県より受託しました『愛知環境賞』の表彰式を開催致いたしました。
『愛知環境賞』とは、資源循環や環境負荷の低減を目的とした、先駆的で効果的な<技術・事業・活動・教育>の事例を、企業、団体及び県民から募集し、優れた事例に対する表彰を行うとともに、広く紹介することによって、新しい生産スタイルや生活スタイルを文化として社会に根付かせ、資源循環型社会の形成を促進するもので、本年は43件の応募を頂きました。
当日は、愛知環境賞表彰式、第31回交流会「SDGsの目標達成アクションへ向けて」と題した講演会、交流会(パネル展示による意見交換会)が開催され、受賞者をはじめその他参加者の方々にご交流頂きました。

日時
:2019年2月14日(木曜日) 15時15分~19時
会場
:ローズコートホテル 4階「ローズルーム」、3階「アプローズ」
主催
:愛知県
共催
:中日新聞社、環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)
後援
:経済産業省中部経済産業局、環境省中部地方環境事務所、
名古屋市、一般社団法人中部経済連合会、名古屋商工会議所
参加者数
:259名

【プログラム】

    • 15時15分~15時25分

    主催者挨拶

    愛知県副知事 森岡 仙太

    EPOC会長(東海旅客鉄道(株)代表取締役会長)柘植康英

    【愛知県副知事】
    【EPOC会長】
    • 15時25分~16時

    「2019愛知環境賞」表彰式

    【金賞】

    受賞者

    ブラザー工業株式会社

    テーマ

    人づくり、体制づくり、魅力ある活動づくりに努め、グローバルにつながる生物多様性保全活動

    受賞のポイント

    世界各地で多様な主体と連携し、様々な生物多様性保全活動に継続的に取り組むとともに、世界中の人々が気軽に活動を支援できる仕組みを構築したことは、生物多様性に関する愛知目標及び持続可能な開発目標の達成に大きく貢献するものと高く評価された。

    【金賞】

    受賞者

    株式会社名南製作所

    テーマ

    加工困難な国産針葉樹から合板製造を可能にした装置の開発(国内シェア88%)

    受賞のポイント

    加工が困難で用途が限られていた国産針葉樹を、合板の原材料として利用できる合板製造機械を世界で初めて開発し、国産未利用材の利用率の大幅な向上に寄与したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価された。

    【銀賞】

    受賞者

    名古屋都市エネルギー株式会社

    テーマ

    「下水再生水の活用」と「電力・都市ガスのベストミックス」で最高クラスのCOP(システム効率)を実現

    受賞のポイント

    高度処理された下水再生水の熱を全国で初めて地域冷暖房に活用するとともに、電力と都市ガスを最適バランスで組み合わせ、国内最高クラスの高効率なエネルギーシステムを実現したことは、環境負荷の低減と低炭素社会の形成に大きく貢献するものと高く評価された。

    【銅賞】

    受賞者

    株式会社マルコー商会

    テーマ

    混合廃棄物の極限のリサイクルをオープンな「見せる化」工場で実現するリサイクル業態改革

    受賞のポイント

    建設系混合廃棄物を屋内で効率よく選別する設備を導入し、高い再資源化率を実現するとともに、周辺地域の環境に配慮した機器の設置や作業工程を広く公開する取組は、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと高く評価された。

    【銅賞】

    受賞者

    メトロ電気工業株式会社

    テーマ

    「オレンジヒート®」の開発による加熱方法の革新と大幅な環境負荷低減

    受賞のポイント

    白熱電球の製造技術を応用し、独自の電気加熱技術による高効率で制御特性に優れた熱源製品を開発したことは、環境負荷の低減と低炭素社会の形成に大きく貢献するものと高く評価された。

    【中日新聞社賞】

    受賞者

    豊田市立滝脇小学校

    つばさと根っこの会

    滝脇小学校 地域学校共働本部

    テーマ

    学校を核とした地域の宝づくり
    ~半世紀以上にわたる地域と連携した愛鳥活動(知る・守る・広げる)の実践~

    受賞のポイント

    学校周辺の豊かな自然を生かし、愛鳥活動を中心とした環境保全活動を長年にわたり連携して取り組んだことは、地域の自然環境保護に対する意識の向上と地域活性化に大きく貢献するものと評価された。

    【名古屋市長賞】

    受賞者

    有限会社サンメンテナンス工機

    テーマ

    超硬工具の研削加工時に発生するスラッジの一連のリサイクルサービスの構築

    受賞のポイント

    超硬工具の製造及び加工時に発生する廃液からレアメタルを効率的に回収するろ過装置を開発するとともに、使用済みろ過フィルターからレアメタルを回収し再資源化するまでの一貫したリサイクルサービスを構築したことが、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    久野金属工業株式会社

    株式会社マイクロリンク

    テーマ

    製造業に「生産性向上と環境負荷低減」の好循環を提供する新システム「IoT GOR」の開発と普及

    受賞のポイント

    IoT技術を用いて工場設備の稼働状況を見える化し、生産性を向上させるシステムを開発するとともに、当該システムを業界に広く普及したことは、環境負荷の低減と低炭素社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    一般社団法人しげんカフェシステムズ

    テーマ

    家庭の資源買取りシステム「しげんカフェ」の構築と普及

    受賞のポイント

    家庭からの資源ごみを回収しリサイクルするだけでなく、回収拠点にカフェなどの地域住民の交流の場を創設するなど、独自の事業モデルを確立したことは、地域の活性化及び環境活動の推進に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    チヨダ工業株式会社

    テーマ

    新設計金型の開発による超高張力鋼鈑の冷間プレス加工

    受賞のポイント

    自動車に使用される金属部品の成形において、高精度かつエネルギー使用量の少ない独自の成形技術を開発したことは、環境負荷の低減と低炭素社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    国立大学法人豊橋技術科学大学

    ゼネック株式会社

    愛知電機株式会社

    株式会社イーパワー

    テーマ

    産学融合コンソーシアムによる小規模普及型バイオガス発電システム

    受賞のポイント

    小規模の畜産農家でも導入・設置可能な小型で安価な畜産糞尿処理及びバイオガス発電システムを開発したことは、環境負荷の低減と資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    トヨフジ海運株式会社

    テーマ

    環境と人に調和した自動車運搬船「TRANS HARMONY 1」

    受賞のポイント

    環境に配慮した最新の機器や技術を導入し、自動車運搬船の燃費改善や船内に積み込む海水の浄化などに取り組み、輸送時の省エネルギー化や海洋汚染の防止に寄与したことは、低炭素社会の形成と海洋環境保全に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    長坂養鰻場

    テーマ

    高濃度酸素及びナノバブル技術の応用による省エネ・高密度循環ろ過ウナギ養殖事業

    受賞のポイント

    ウナギの養殖池に高濃度の酸素を供給できるナノバブル発生装置を導入し、飼育環境を改善したことで、燃料使用量及び成長不良となったウナギの廃棄を大幅に削減したことは、低炭素社会及び資源循環型社会の形成に大きく貢献するものと評価された。

    【優秀賞】

    受賞者

    株式会社山田組

    テーマ

    建設業の「強み」を生かした環境出前講座の継続的実践活動

    受賞のポイント

    建設業の特性を生かした学校等への環境学習講座を長年にわたり実施し、次世代を担う子どもたちの環境意識の向上に尽力したことは、環境負荷の低減と地域の環境活動の推進に大きく貢献するものと評価された。

    • 16時15分~17時15分

    【講演会】

    「SDGsの目標達成アクションへ向けて」

    慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授 蟹江 憲史 氏

    講演会の概要

    持続可能な開発目標(SDGs)の目標達成アクションに向けた考え方について、愛知環境賞の受賞企業・団体の事例を織り交ぜながら解説いただきました。SDGsをめぐる現状と課題、2030年に向けて「世界の変革」「だれ一人取り残されない」という重要な理念、環境、社会、経済というSDGsの3つの背景について分かりやすくお話し頂きました。

    日本企業や自治体の取組みについて事例紹介いただくと共に、SDGsに取り組むにあたって鍵となる「未来から考えること」「総合的に考えること」「多様な発想力を活かすこと」の3つの提言をいただくなど、大変有意義な講演会となりました。

    • 17時30分~19時

    【交流会】

    EPOC意見交流会では、愛知環境賞受賞事例14件の概要をまとめたパネルが設置され、受賞企業・団体ご担当者の方から直接内容についてご説明をいただきました。ご参加いただいた方々には、受賞事例の取組みついて深くご理解いただくと共に、受賞者及び多数の参加者の方々が交流を深められました。