セミナー

2022年度 資源循環分科会
 第3回サーキュラーエコノミー型ビジネス創出研究会 (現地見学会)


はじめに

EPOCでは、先導的な循環ビジネスの振興を支援するため、愛知県と共同で「循環ビジネス創出会議」(現地見学会)を開催しています。
今回は、過去に「愛知環境賞」を受賞した2企業を訪問し、企業の環境への取り組みと技術開発について、現場視察を交えてご紹介いただきました。見学会にはEPOC会員、一般応募者よりご参加され、循環(環境)ビジネスへのご理解をより一層深めていただきました。

開催日時 2022年11月22日(火曜日) 9時30分~16時30分
見学先 [1]株式会社デンソー デンソーギャラリー
[2] アルメック株式会社 大府工場
参加者 20名

株式会社デンソー デンソーギャラリー

【概説】
株式会社デンソーは、2050年の持続可能な地域・社会の実現に向け、その中間時点となる2025年までのアクションプランとして新たな「デンソーエコビジョン2025」を策定しています。モノづくり分野における省エネ推進、再生可能エネルギーの利用、電動化技術開発を推進することで可能な限りCO2排出量を削減し、さらにはCO2を回収・再資源化、貯蔵、再利用する技術の確立などを通してCO2をマイナスにすることで、カーボンニュートラルへの貢献を目指しています。


【見学内容】
  (1)概要説明(会社概要等)
  (2)ギャラリー見学


同社は、1949年の創業以来、グローバルでの技術開発・製品普及に努めています。デンソーギャラリーではまず、ディーゼル噴射システムやパワーコントロールユニットなどの車載装置の環境配慮設計について説明いただきました。その後、前身の日本電装株式会社から今のデンソーに至るまでの歴史について、ショーケース展示を使って説明いただきました。石油価格高騰の時代に数十台限定で製造されていた電気自動車など、歴史を感じさせる製品については、参加者から様々な質問が上がっていました。また、工場の再エネ化やメタネーションなど、カーボンニュートラルを推進する施策についてもお答えいただきました。

見学の様子 集合写真


アルメック株式会社 大府工場

【概説】
アルメック株式会社は、水を使った金属残渣の選別技術が評価され、2018年愛知環境省「優秀賞」を受賞しました。授賞に際しては、分別が困難であった微細な金属廃棄物に対し、比重液などを使用しないという環境負荷が少ない分別方法を構築した独自性と、再資源化率も大幅に向上させた点が評価されました。


【見学内容】
  (1)概要説明(会社概要等)
  (2)展示見学


同社は、1959年の創業以来、「資源に無限の夢を」をモットーに、一貫して金属リサイクル事業に取り組んでいます。現在は大府市と豊明市を拠点にもち、おもに鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮などの金属全般とプラスチックを扱い、加工選別処理後に製鋼メーカーや伸銅メーカーへ原料として納入することで、資源リサイクルの一翼を担っています。

今回はまず、同社の会社概要と取り組みについてご説明いただきました。その後、アルメックミュージアムという展示スペースに移動し、愛知環境省受賞技術である「水を使った金属残渣の分別技術」について、映像を交えてご説明いただきました。
展示室には、選別された金属のサンプルや、リサイクルされた金属でできた街並みをイメージした模型が展示されており、見るに楽しい展示となっていました。
窓から見える重機と処理設備にも参加者の興味が向き、選別の流れや納入廃材の計測方法などについてのひとりひとりの質問にも、丁寧にお答えいただきました。

見学の様子 集合写真