第21回EPOC視察調査
「西三河地区における最先端の廃棄物・リサイクルの現状」視察報告
 
視察目的
廃棄物低減活動の取組みにおいて、内閣総理大臣賞を受賞されたEPOC会員企業を訪問し、総合的取組みを学ぶと共に、PCB特別措置法に基づき無害化処理を行っているPCB廃棄物処理施設の見学を行う。

視察日時
平成17年10月7日(金)09:00〜16:30

参 加 者
一般参加者36名、事務局 3名   計39名

視察先・講演の概要

小島プレス工業株式会社
小島プレス工業(株)は、社是「和」の精神を受け、相互に対話して、参加して、社会に貢献できる企業人を育み、真に豊かな人づくりをめざしている。また、創業の精神である「物の命を全うする」「古を生かす」の考えのもと創業以来、材料の有効活用から古紙再生など身の回りにあるものを徹底的に使いきる諸活動に取組んでいる。
活動内容としては、「個人ゴミの持ち帰り活動(不用なものは持ってこない、ゴミ箱は置かない)」・「残食ゼロ活動(食事の前日予約制)」・「リサイクル軍手の採用(購入先へ返却し再生)」・「自販機撤廃(簡易ディスペンサーによる飲料)」・「設備の小型化(スペース、資材、薬品、エネルギー使用量の削減)」・分別回収の徹底(24種類に分別)」・「ペーパーリサイクル(トイレットペーパの内製化)」・「低公害車の採用(社有車)」等々、身近なものから設備まで多岐にわたっている。
関連会社である、小島産業(株)は、94年6月より回収バンパーをリサイクルし、有効活用している。その工程の中で使用されるチップを入れる袋も耐久性のない紙製から丈夫な樹脂製に変更し何度も使用する等の工夫がなされている。
小島プレス工業(株)の精神は、関連会社にも浸透している。
 
日本環境安全事業株式会社 豊田事業所
日本環境安全事業(株)は、PCB廃棄物の処理という環境政策を担う機関として設立された特殊会社で、全国5ヶ所にPCB廃棄物の拠点的広域処理施設を設置し、保管事業者からの処理委託を受けて、安全で確実な処理を行っている。
豊田事業所は、H17年9月1日より操業を開始し、岐阜県・静岡県・愛知県及び三重県内に存するPCB廃棄物(高圧トランス、高圧コンデンサ等の電気機器、廃PCB等のPCB油)の処理を対象としている。処理能力は、1.6t/日(PCB分解量)で、処理方式は@PCB分解 脱塩素化分解法 A容器・内部部材からのPCB除去:溶剤洗浄法+真空過熱分離法である。施設における安全対策も地震、火災、浸水、停電、断水、事故などの様々な緊急時を具体的に想定した対策がとられている。
PCB廃棄物を計画的に処理するための「早期登録・調整協力割引制度」がH18年3月末まで設けられている。
 
所 感
今回、小島プレス工業(株)の活動取組みを視察させて戴き、何事に取組むにあたっても、いかに徹底して行うかが重要であると感じた。
創業以来の精神が受け継がれているとはいえ、社員が一丸となって取組んでいるのは素晴らしい。
又、身近なものに着目し活動を展開されているのは大変参考となった。
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