第18回EPOCフォーラム
***「平成16年度 3R推進セミナーin 中部」***
 
【はじめに】
20世紀に入って展開されてきた大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済社会活動は、技術の飛躍的な発展、経済の高度な成長をもたらしましたが、一方で環境への負荷が大きくなり、また、資源循環も阻害してきました。21世紀はこのような状況から脱却し、環境と経済を統合した持続可能な発展を可能とするような社会、すなわち「循環型社会」の形成を図ることが喫緊の課題となっています。そこで我が国は、この循環型社会の形成に向けて、平成12年に循環型社会形成推進基本法で基本的な枠組みが示され、また物品特性に応じた容器包装、家電、建設資材、食品リサイクルの各法が施行、さらには一昨年7月に自動車リサイクル法も成立する等、課題解決に向けた法的基盤、社会システム等が着実に整えられてきています。
そこでEPOCでは財団法人クリーン・ジャパン・センター、中部経済産業局と共催で「平成16年度 3R推進セミナーin 中部」と題してフォーラムを開催し、産・官・学のそれぞれからご講演を頂きました。
 
開催日: 平成16年 10月 15日(金)13:30〜16:30
会 場: 今池ガスビル ガスホール 9階
主 催: 財団法人 クリーン・ジャパン・センター
共 催: 中部経済産業局・EPOC
連携協力: 財団法人2005年日本国際博覧会協会
後 援: 名古屋大学エコトピア科学研究機構・愛知県・名古屋市
 
《プログラム》
13:30-13:40 主催者挨拶
財団法人 クリーン・ジャパン・センター 理事長 三村 清
来賓挨拶
名古屋市長 松原 武久氏 (代読:名古屋市市民経済局産業部長 山内 昭氏)

13:40-14:30 【基調講演T】「日本型持続可能性の実現と3R:定量的見地から」
早稲田大学 政治経済学部 教授 中村 愼一郎氏

講演概要:
photo持続可能性の実現には環境・経済・社会の三要素が均等を保つことが必要であるとの認識の下、定量的環境負荷評価手法としてのLCA(ライフサイクルアセスメント)及び定量的経済性評価手法としてのLCC(ライフサイクル費用分析)について具体例を交えながらご説明頂いた後、日本の環境・経済・地勢条件も踏まえ、LCA・LCCの観点から、日本の持続可能な経済発展実現手段としての3R戦略につきご講演頂きました。

14:30-15:20 【基調講演U】「循環型経済社会構築に係る今後の課題について」
経済産業省 産業技術環境局 リサイクル推進課長 井内 摂男氏

講演概要:
photo行政の現場で3Rを推進されるお立場から各種リサイクル法制の現状につきご説明頂いた後、廃棄物・リサイクルガバナンスの構築に関し、その重要性並びにガイドライン等につきご解説頂きました。また、国際的な資源循環問題に関しても、課題点・今後の展開につき、先の中村教授のご講演内容にも言及されつつご説明頂きました。

15:40-16:30 【特別講演】 「豊島問題を克服するリサイクル技術」
(株)クボタ 環境リサイクル事業部 担当部長 堀井 安雄氏

講演概要:
photo1978年から13年間にわたり累計60万トンもの産業廃棄物が不法投棄された豊島問題につき概説の後、安心できる処理過程と最大限の資源化を目標とした豊島における廃棄物処理及び当該処理に用いられているリサイクル技術につきご説明頂きました。

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