セミナー

EPOC有害化学物質セミナー
「欧州化学品規制REACHの概要から最新動向まで」


概要

  欧州の化学品規制「REACH」の予備登録の受付が本年6月よりいよいよ開始されます。REACH規制は、EU域内と直接的な関わりのある企業だけではなく、EU域外の多種多様な企業がサプライチェーンを通じて影響を受けざるを得ない法律です。しかしながら、本格施行が目前に迫ったこの時期においても、いまだガイドライン整備の途上にあり、不明瞭な点が数多く残された状態です。 こうした動向を踏まえ、次々に発表される最新情報や欧州化学品庁のガイダンスに基づき、REACH規制の概要から最新動向までを解説する有害化学物質セミナーを開催しました。今回は「欧州化学品規制REACHの概要から最新動向まで」と称してEPOC並びにエコプロネットの会員の皆さんにご参加頂きました。セミナーの内容としては、RIP3.8の最新版を踏まえた成形品中の物質の登録に関する解説を中心としたREACH規制の最新動向、およびJAMPの情報基盤、そしてREACH規制の登録に必要とされるハザード情報、CSR(化学物質安全性報告書)について、ご講演いただきました。参加総数は総勢136名と、多くの方にご参加いただき、REACHに対する関心の高さが伺えました。


開催日:平成20年 3月 21日(金曜)13:00〜16:30
会 場:産業技術記念館 大ホール(名古屋市西区則武新町4丁目1−35)
主 催:環境パートナーシップ・CLUB(EPOC)有害化学物質分科会
共 催:中部経済産業局

<プログラム>

    • 13:00〜13:05
    • 主催者開会挨拶
    環境パートナーシップ・CLUB 有害化学物質分科会長 ブラザー工業株式会社環境推進部長 小島靖方氏

    環境パートナーシップ・CLUB
    有害化学物質分科会長
    ブラザー工業株式会社環境推進部長 小島靖方氏

    • 13:05〜15:05
    • 【講演1】「日本企業のREACH規制の対応実務」の概要紹介
    環境パートナーシップ・CLUB 有害化学物質分科会長 ブラザー工業株式会社環境推進部長 小島靖方氏

    ○講師:日立製作所環境本部環境推進センター
    主管技師  市川芳明氏

    【講演概要】

    RIP3.8の最新版を踏まえた成形品中の物質の登録に関する解説を中心としたREACH規制の最新動向、およびJAMPの情報基盤についてのご講演いただきました。

    1. REACHを適切に理解する上での留意点
    2. 当面の焦点となる課題(予備登録やIUCLID5)について
    3. 日本企業経営に及ぼすインパクトと対策
    • 15:05〜15:15
    • 休憩
    • 15:15〜16:15
    • 【講演2】 「REACH規制における分析・評価」
    片岡功氏

    ○講師: 財団法人化学物質評価研究機構安全性評価技術研究所
      研究企画部 課長 窪田清宏氏

    【講演概要】

    REACH規制の登録に必要とされるハザード情報、 CSR(化学物質安全性報告書)について、以下の内容 をご講演いただきました。

    1. 登録に必要な情報
    2. 物理化学的性状、有害性及び生態毒性情報(SIEFで共有される情報)
    3. Technical Dossier (技術一式文書)
    4. CSR(化学物質安全性報告書)における評価
    • 16:15〜16:25
    • 質疑応答
    • 16:25〜16:30
    • 共催者閉会挨拶

    ○環境パートナーシップ・CLUB 有害化学物質分科会長
    ブラザー工業株式会社環境推進部長 小島靖方氏

    • 16:40〜17:30
    • 交流会(名刺交換会)

     講演会終了後、主催者、受講者および講師を交えて交流会を開催しました。交流会には約30名が参加し、参加者相互の名刺交換が積極的に行われる中、講師の市川先生、窪田先生への質問が途切れることなく続きました。本年6月よりREACH規制の予備登録が始まることもあり、各業界での動向や、実際の登録業務など各社の抱える具体的な質問が多く、REACH規制への対応が大きな課題として取組まれていることが伺えました。